旅する乗り物 ARAYA DIA アラヤ ディアゴナール 諸元等
今週のお題「わたしと乗り物」第二幕
例えば世界を旅する為に、自転車に必要な性能などというものが存在し得るのだろうか。
世の中にはチャリダーと称する旅人が少数ながら棲息する。
これはサイクリストとは似て非なる存在である。
サイクリストといえば最先端技術を駆使した高性能のコンポーネントを備えた最速軽量のレーシングマシンを駆り、硬く踏みしめられたアスファルトの舗装路を原付バイクにすら迫る凄まじい速度で走り抜ける、車の世界でいえばF-1レースに匹敵する尖った自転車乗りの事を主に指し示す。
しかしながらチャリダーというのはそのイミテーションめいた、まがい物のような胡散臭い名前から想像がつくように、例えばF-1に対するWRCのような確たる定義を持った存在ではなく、確かにその頑丈な車体構成と入手性のよい汎用部品によるメンテナンス性能を頼りMTB、ATBなどという車種の選ばれる事がままある、とはいえ決してそれ一辺倒ではなく俗にママチャリと呼ばれる軽快車に始まり折りたたみにミニベロ、タンデム自転車、ツーリング車、ランドナー、ロードレーサー、ロードバイク、グラベル、アドベンチャー等々ありとあらゆる車種、どのような速度域のものでも構わない。その気になればビーチクルーザーに乗っていようとも彼がチャリダーを自称するその主張を否定される要因にはなり得ない。
チャリとはつまり俗称であり、決して書類や公式に発言される類の単語ではない。派生したチャリダーなどということばはその中でも特に少数の集団にのみ通用するスラング、ジャーゴンに他ならない。
翻ればそれは、自由なのだ。
数値化されたヒエラルキーに屈服する暗愚。誰やも知らぬ支配者の意向に盲従する白痴。奴隷の幸福、犬の餌。チャリダーはシニカルな微笑みを帯び乍らそこから抜け出し飛び立つ。
さながら愚かな飼主に捨てられた野良犬のように、あるいは目を輝かせて。
chari der
そのdの文字はどこから来たのか。
チャリにはそもそもdの発音などない。
つまりchariに乗ること、riderこそがその語源なのだ。自転車に乗る。何処へだろうと先へ進める。
御託や能書きなど、何が必要だろう。
※今回文体が饒舌なのは昨日暇すぎて押井守の映画見たら感化された。知恵熱出そう。
愛車紹介的な
giantのグレートジャーニーとかKHSのモンタナツアーみたいな旅用自転車もあるし、700Cならjamisなんかも現代的で走りやすそうだ。でも日本の自転車で出かけたかったからコレにした。
新家工業株式会社という、競輪のリムを作っている会社。伝統的ランドナーやツーリング用の自転車を数多くラインナップしている。
昭和の頃、マウンテンバイクの流行を影で支えた、というよりむしろ作り上げたメーカーでもある。
フェデラルというランドナー風自転車は安価で頑丈なため国内自転車旅行者にとって最初の選択肢の一つでもある。
今乗っているディアゴナールはそれと価格帯が近く、しかしリムが700Cという、世界では26H/Eの次に入手性の高いタイヤを履けるタイプ。フェデラルに使われている650Aというタイヤはママチャリと同じ径で、国内を旅する際はどこでも手に入るが海外ではあまり見ない。
※2019年モデルからはSTI化して値上げ、ハンドルもマーズバーからアナトミック、ブレーキもサイドプルからカンチ、ドロヨケも分割式(すぐ割れる)から一体式に変更されてるようです
このあたり少々ややこしく、端的に書かれた情報が見つかりにくいので以下の表にざっくりまとめた。参考になれば幸いです。
※タイヤについて
*BEタイヤとは 実用車用ミミ付。今やほとんどない、猫耳が生えた獣人風タイヤ。電話等の描写では注意が必要。
*チューブラーとは チューブを筒状に縫いこんでリムと接着。面倒くさいけど軽いので履き替えれば格上ロードをぶち抜ける
*クリンチャーとは 普通のやつ
→W/Oワイヤードオン:ロード用とH/Eフックドエッジ:MTB用の二つあるけど今は結局一緒
*最初に外径で呼んだバカのせいで表記が煩雑。
→英・米・仏・標準規格European Tire and Rim Technical Organization の四つもある
仏:㍉ 米:㌅×小数点 英:㌅×分数 }タイヤの外径。そんなの太さでも変わんのに。
ETRTO:幅-ビードの内径:㍉。これが一緒なら大概は嵌まる
仏式 ETRTO 米・英㌅ 通称・用途
700C 622 28×1.20 29er ロード DIA
650A 590 26x1 3/8 ママチャリ FED
650B 584 26×1 1/2 27.5 RAN
650C 571 26×1 小柄な人用 TJS
609 559 26×1.75 26"HE MTB
補足
700Cタイヤ各太さのサイコン設定
32C=2155mm
28C=2136mm
25C=2105mm
23C=2096mm
※空気圧について
*単位。これも面倒。何で3つも4つも数え方があるの?
→日本人に馴染み深いkgf/cm^2。重量キログラム毎平方センチつまり1センチ四方に何キロ重かかるかで、直感的。 一気圧とほとんどかわらないので、かつてはこれが工学気圧として使われた。
→bar、これもだいたい一気圧。これが非SI単位だからって事で十万分の一のパスカルに置きかわった。わざわざわかりにくくしてどうすんだ。天気なんかはヘクトパスカル(×100) タイヤはもっと圧力が高いからキロパスカルkPa(×1000)を使う。ダイビングのタンクはメガパスカル(×百万)ややこい!!
→PSIはポンドスクエアインチ、これだけメートル単位じゃない。一番邪魔な奴。
* barを100倍するとkPa 1bar=100kpa≒1kgf/㎝^2
* PSIをkPaに換算するにはざっくり7を掛ける (kpa÷7がPSI)
* 100psi≒700kpa=7bar≒7kgf/cm^2
ううんややこい。
ようはバールだけ覚えとけば何気圧って言えるからバカでもわかりやすいと思う。
車のタイヤはだいたい3bar=300kPa三気圧程度、スポーツ自転車はその倍以上。そりゃすぐ抜けるわけだ。
余談だけどちなみに ダイビングでは10リットルもしくは12リットルの空気タンクに使用前200bar(20MPa)くらい入ってる。(それをレギュレータがうまいこと吸えるように調節してくれてる)
つまり10L掛ける200barで(一気圧の空気が)2000Lくらい入ってるという事。
一呼吸が2〜3000ccとして3〜5呼吸で10リットル。水面なら2000L消費するには1000回くらい呼吸出来る。
10m潜るごとにざっくり一気圧増えるのでオープンウォーター18メートルなら三気圧くらいかかってる。
三気圧なら三倍消費が早い。じゃあ呼吸300回は一分間に3呼吸したら100分、とか数値丸暗記じゃなくておおよその計算が出来る。
水面なら3〜5呼吸で1bar、水深18メートルなら1〜2呼吸で1bar減る。
残量計が90barだったらあと90回くらい息が吸えて、30分したら溺れる、とか。
IQ高い人にはいらん説明かもしれないけど、すっとイメージ出来るようになればいざって時安心。
†整備用 備忘録
♦︎♦︎♦︎タイヤ空気圧♦︎♦︎♦︎
フロント シュワルベ デルタクルーザー55〜100psi 4〜7bar 400〜700kpa
リア シュワルベ マラソン 55〜110psi 4〜8bar 400〜800kps
すぐ忘れるんだけどこれ※100PSI入れときゃ間違いない。
海外で自転車屋さんに頼む時はハンドレッドピーエッサイだけ言えば楽。
※灼熱の炎天下に空気入れすぎてバーストしたので後輪のみ丈夫な奴に変えてる。デルタクルーザーはアラヤの完成車に付けてしか販売されていない。
† 諸元
コンポ クラリス8s
12.8kg(13.6kg)
タイヤ700 28C etrto 622 シュワルベ デルタクルーザー
リム アラヤtx-733 27.2×300 32H 565g
スプロケット ドライブ50-34t
ドリブン CS-HG31 8S 11-32T
11-13-15-18-21-24-28-32
シフターSL-R400 8速インデックス
シートクランプ径30.0ミリ
クランク長165mm
ブレーキ シマノbr-r451 (super-slr規格 ロングアーチ)
ブレーキレバーTEKTRO RL340
シフトレバー SL-R400
†手を加えた点
༒サドル
ノーマルVELO Double-density Trekking →ヴェロオレンジMicrofiber Touring Saddle Wide 280g バックループ付のものに変更
※問題点 このループが構造的に弱くて、重いサドルバッグを付けると曲がる。定番ブルックスは重い高いメンテダルいんで避けたいところなのですが。
どなたか、他に丈夫なバックループ付きのサドル、革じゃなくて安価で軽量な奴をご存知の方がいらっしゃいましたらお教えください!
༒バーテープの色をそれに合わせて、厚めの奴に変更。ついでに補助ブレーキ取った。
༒キャリア
→フロント。キャリアじゃないけど、
右ドッペルギャンガーメガマウスケージ
左ブラックバーンアウトポストカーゴケージ
→リヤ
アルミ製イオンバイクで買った3000円程度の安物。丈夫と評判なTUBUSのキャリアも選択肢にあったけど、同じ値段で10個買える。
あと自作キャラダイス風サドルバッグには
キャラダイス クラシックサドルラック スチール製 330g 耐荷重10kgを装着。前述の通り、装着するとサドルループが曲がる。