今からディマプールに向かって自転車担いで行きます
宿のババアがむかつくコヒマのゲストハウスを後にして、とりあえずナガランドステート博物館に行ってみた。
昨日まではなんとか晴れてたのに、今日は大雨。金魚柄のポンチョが大活躍。
2、3キロ北に向かって自転車を漕ぐ。
ステートミュージアムは泥の激坂を上った途中にある。
びっしょびしょに濡れながら自転車を駐輪。
入り口で、おばちゃんが喋りかけて来た。何語か全然わからない。
英語で適当に日本から来たとか返していると、まあいいから着いてこい、みたいな雰囲気を出す。
自転車を置いて着いて行くと、チケット売り場を素通りした。
係員が俺になんか言ってる。
おばちゃんを指差して、俺も素通りする。
このおばちゃんは実はここの館長か何かで、強大な権限を持っているんだ、とか妄想しながら。中を見物してるとあわてた係員がすっ飛んできた。
おばちゃんと何やら話して、どうにか納得してくれたみたい。
現地語、インドは何百種類も言語があってナガル語だと思うけど判別なんてつかない。このおばちゃんの服は展示してあるのと色違いのお揃いだったので多分ナガ族の人だと思う。
インドの東北地方ナガランド州は沢山の種族が混在していて、その各風習を展示してるらしい。
ボウガン!
羽根の数が多い奴が偉い。手前は三下
武器たち。
あと人形。呪術的な用途だと勝手に思ってる。
で、出たところで料金表をチラ見したら、写真一枚50ルピーとか書いてた。
ばっしゃばっしゃ撮ってたから破産するとこだった。
おばちゃんありがとう!
言葉通じなくてもこの恩は忘れません!!
そのあと豪雨の中、ディマプールに向かって激坂を登って行く。急斜面の道路に水が川というか急流のように流れてる中、降りて押してなんとかギリギリ進む。くるぶしまで急流に浸かってる。雨宿りしようにも両サイドは山と谷。
やっと雨も止んで平坦なとこに出たら、この先インパール、って書いてあった。
痛恨のミスコース。
一時間くらいかけて登ったのに。
下りは一瞬。
ただ、泥水がホイールに掛かって、ブレーキをするたびにアルミの削れる嫌な音が聞こえる。ジャリジャリ言って、ヤバそう。
発展途上国の自転車に、最新ディスクブレーキが多数搭載されているのは、これは必然だと分かった。
リムブレーキは泥道に弱い。ディスクブレーキなんか要らないというのは道路整備の行き届いた先進国の驕りだ。
しばらくずっと急斜面の下りを、極力少なめのブレーキで駆け降りて、ヤバそうになったから諦めた。
ブレーキシューを見たら、削れすぎてもうペラペラになってる。
これはもう担いで行くしかないんじゃないの?
雨もまた降り出してる。
コヒマからしばらく走って、ひと気もない。
そんな場所にあった、山奥にぽつんと建つ一軒家、それも豪邸。
すんませーん!
でっかいガレージが併設してある。
そこで修理させてもらおう。
知らないナガ族の人の家に、お邪魔する事にした。
続く