過去編・沖縄首里城
自転車で今はインドのビハール州というところに来てる。
ヒンディー語で「〜から」「〜で」というのは「せ」というらしく、ジャパンセ、サイクルセと言うと日本から自転車で来たって伝わる。
休憩のたびに十人近くのインド人が集まってきて、最初は英語で説明してたんだけど何度も言われるので覚えてしまった。
いつも決まって、「日本から飛行機でタイまで行ってそれからミャンマー インドのマニプール州、ナガランド州、アッサム州、ウエストベンガル州、そんでビハール州までやっと来た。でも自走だけじゃなくてバス、電車も使ったよ」って言う。
日本は沖縄の那覇空港からピーチ航空で飛んだ。
埼玉の友人宅から太平洋沿岸をずっと走って、大阪からズルをしてフェリーで新門司まで、九州北部と山口県を回ったあと福岡空港から沖縄に飛んだ。
自転車で旅をするのは初めてだったので、まずは国内で予行演習をしようと言う魂胆だった。
沖縄だけはきっちり一周して、件の首里城へも行った。
日本とは明らかに違う文化圏なんだと実感してた。
方言札とか、本土の人はえげつない事をする。併合されるっていうのはそういう事なんだと。
首里城はそんな沖縄の象徴的存在だって事で、でも観光名所なんてそんなに興味なかったんだけどもう来る事もなかろうと行ってみた。7月8日。11日にタイに飛んだのでその直前の事だ。
まさかその時はこんな事になるなんて思ってもみなかった。
壁面に生えた逞しい雑草も燃えちゃったんだろうなあ。