今からモーラミャインで象を撃ちに行きます!
モーラミャイン、またはマウラミャイン、「もろみゃい」というと現地で通じる。
ジョージオーウェルという作家さんが書いた『象を撃つ』という短編の舞台になった場所だ。
オーウェルは映画にもなった1984年という小説を書いた人で、徹底して管理社会に抵抗する思想の持ち主、言ってみれば尾崎豊みたいな奴。
『象を撃つ』はもうとっくに著作権切れててどこでも読める。日本語訳もググればすぐ見つかる。
短くてすぐ読み終わっちやうけどそれもめんどくさいって人のために二行でまとめると、
・原住民にナメられたくなくて巨大な暴れ象倒したったぜ!
・でも内心は複雑なのよ、分かって。
この本によるとビルマ人は植民地時代、徹底抗戦したりデモを行ったりせず地道に小さな意地悪を色々として反抗していたそうだ。まるでいじめみたいなやり方。(じめじめ陰湿なのは長い雨季という風土のせいだと思う、アフリカ人はみんなバカ明るかったし)
そこに颯爽と現われたのが南機関という日本の諜報機関。
MI6だかのイギリス諜報局の目をかいくぐりビルマ人を日本に連れてくる。
そこで徹底して訓練をほどこし、彼らが民衆を率いて武装蜂起させ、ビルマ独立の礎となった。
これだけいうとまるで日本が英雄みたいに思えるが、当時日本が戦っていた中国に鬼畜米英が援助物資を送るルート、それを潰す目的があったので国益の為でもある。
もろみゃいの南60キロあたりに、The Death Railway Museum というのがあって、タイにもあったから行かなかったけど日本軍の過酷な強制労働を記録した記念館。植民地時代のイギリスへの恨みよりもそっちの方を残すということは相当悲惨な状況だったわけだ。
ガチのデスマとか日本人ぽいよね!!!
せっかく独立に協力して共闘関係にあったのに、大本営や司令官はビルマ人を奴隷のようにしか扱わなかった、それなら結局日本軍の方が酷いじゃないか。そう思われても仕方がない。
その後クズ司令官のせいで負けたウ号作戦なんかがあって敗色濃厚となったタイミングで、ビルマはイギリス軍について日本軍と戦った。
ちなみに裏切りの指揮をとったのが有名なスーチーさんの親父さんアウンサンオンサンさん。
で、やっと日本軍を退けたあとビルマは約束を破ったイギリスに再植民地化されてしまう。ざまあないぜ、という奴か。
群衆はバカなので敵意の矛先を変えられても気付かない。
現代日本でも嫌韓だとかネトウヨだとか流れてくる未確定情報を鵜呑みにしてると簡単に騙されて踊らされちゃうよ、確かな情報を見極めて自分の頭で考えないと。
※南機関の話からは、象を撃つとは別の話です、念のため。
ミャンマー人がおっさんでも英語が達者なのは教育の賜物じゃなくてイギリス統治下にあったからだ。とにかく言葉が通じるのはありがたい。
大根とかタケノコ食べててご飯も日本人好みの味付けだし(つまりアジノモトの味)、風土もちょっと梅雨が激しく長いだけで似てるので合うんじゃないかな。
あと、人がとても慎み深い。
バスを降りたあと、自転車のチェーンロックを無くしたことに気が付いて、バスはすぐ車庫に帰っちゃってたので(早く帰りたい気持ちはすごくよくわかる。運送業で旅代稼いでたんで)電話して探してもらった。
小屋みたいな家におばちゃん奥さん子供三人が犬2匹と一緒に住んでる、それがバスの事務所。
そこに椅子出してもらって小一時間待ってた。
結局見つかって、わざわざ大雨の中戻って持ってきてくれたので、ありがとうって運転手にタバコを箱であげたら一本しか受け取らなかった。
事務所の子供達にクッキーをあげたら2度も断ってからやっと受け取ってくれた。
今日のわんこ
名前はない、ただの野良ちゃん。ゴミバケツの中に骨を見つけてご満悦!
飼い主さんと思って聞いたとなりの点心屋さんのご主人は、「誰もこんな奴飼ってなんざいねーよ、英語でなんて言うか知らねーけど、なんかいつも道にいる奴さ」とのこと。
典型的ビルマ犬 ちな雌
ミャンマーの犬はみんな、いじけたおじいちゃんみたいなしょぼくれた顔をしてる。
タイみたいに人に吠え掛かってこないで、犬同士で喧嘩ばかりしてる。車に轢かれたのか足を怪我してる奴も多い。
喧嘩する時はどっちもきゃんきゃん悲鳴をあげながら、ちらっとこっちを見る。おまわりさんここに悪い犬(ひと)がいます、って感じで陰湿。
あとすぐに雌犬に乗っかって繋がってる。
大事にされてないんだと思う。
気分変えてフルーツ
ランブータンという南国フルーツこいつ、バックベアード様にしか見えない
水木先生はラバウルできっとこれを食べてる